結婚式の招待状をもらった際、「会費制結婚式」という記載があり、「一体どんな服装で参加するべき?」と考えていませんか。
一般的な結婚式よりもカジュアルな傾向がある会費制結婚式だからこそ、ぴったりの服装を選ぶために迷いがちですよね。
今回は、会費制結婚式の概要、会費制結婚式における服装のマナー、男女別の服装を選ぶときの注意点について解説します。
さらに、シチュエーション別の会費制結婚式におすすめの服装10選もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事でわかること>
- 会費制結婚式の概要
- 会費制結婚式における服装のマナー
- 【男女別】服装を選ぶときの注意点
- 【シチュエーション別】会費制結婚式におすすめの服装10選
まず会費制結婚式とは何?
会費制結婚式とは、一般的な結婚式とは異なり、あらかじめ伝えられる「会費」を持参して参加する結婚式のことです。
この場合、基本的に通常の結婚式のようにご祝儀を用意する必要はありません。
会費の相場はゲスト1人あたり2万円以下なので、カジュアルやアットホームな雰囲気の挙式になることも多いです。
ゲストにとっては金銭的な負担が減るため、気軽に参加しやすい結婚式といえます。
通常の結婚式との違い
会費制結婚式と通常の結婚式との違いは、事前に「贈る金額」がはっきりとしているところです。
ご祝儀を包む場合、自分の立場や状況に応じていくらを用意するか決めます。
このため、「3万円では失礼かな」「仲の良い子だから、相場よりも多く包んだ方が良いのかな」と悩んでしまうこともあるでしょう。
会費制結婚式では、あらかじめ会費として一律の金額が連絡されるので、いくら用意するべきか迷うことはありません。
また、会費制結婚式は、「立食形式やビュッフェ形式が多いこと」も通常の結婚式とは異なる点といえます。
新郎新婦と距離が近いスタイルだからこそ、お祝いの気持ちをより伝えやすいかもしれません。
会費制結婚式のメリット・デメリット
メリット
ゲスト目線における会費制結婚式のメリットは以下の通りです。
- 金銭的負担が軽くなる
- ご祝儀の相場で悩まない
- ご祝儀の包み方に悩む必要がない
- 気軽に参加しやすい
ご祝儀の相場は、「一般的な友人なら3万円」「上司や恩師なら3~5万円」などですが、会費の場合はゲスト1人あたり2万円以下が相場なので、金銭的負担が軽くなることが多いです。
また、会費の金額が一律で設定されているからこそ、どれくらいの金額を用意するべきか悩む必要がなく、「〇〇ちゃんよりも少ないかな」と心配になる必要もありません。
さらに、会費は受付で現金で渡すことが一般的であり、必ずしも新札を用意しなければいけないわけではないということも、メリットといえます。
このような理由から、一般的な結婚式よりもゲストが気軽に参加しやすいでしょう。
デメリット
ゲスト目線における会費制結婚式のデメリットとしては、馴染みのないスタイルに戸惑うことがある点かもしれません。
ご祝儀を用意してお祝いする通常の結婚式に慣れていると、会費制結婚式に招待されたときに下記のようなことに迷ってしまうでしょう。
- 本当にご祝儀を用意しなくても問題ないか
- 会費はどのように渡すべきか
- どんな服装で参加すれば良いか
会費制結婚式は、通常の結婚式よりもおもてなしが簡単なことも多いので、基本的にはご祝儀を用意する必要はありませんが、「自分のときはご祝儀をもらったけど…」と感じることもあるでしょう。
一方で、ご祝儀と異なる会費をどのように渡せば良いのか悩む方もいるかもしれません。
会費制結婚式におけるご祝儀の有無や会費の渡し方については、この記事の後半でご紹介します。
また、「会費制結婚式にどんな服装で行けば良いの?」といったお悩みには、次章から詳しく解説するので、ぜひチェックしてみてください。
会費制結婚式における服装のマナー
会費制結婚式の服装マナーは、基本的に通常の結婚式と同じです。
お祝いシーンだからこそ、適度な華やかさと上品さが感じられる装いが最適でしょう。
女性であれば、きちんと感とおしゃれ心のどちらも満たせるようなワンピースやセットアップ、男性であればフォーマルなスーツやセットアップに白無地シャツが基本スタイルです。
一方で、会費制結婚式は通常の結婚式よりもアットホームな雰囲気になることも多いため、会場の格などに合わせて、カジュアルダウンしても問題ありません。
特に、招待状に「平服でお越しください」と記載されている場合は、「そこまでかしこまった服装でなくても大丈夫です」という意味になるので、正礼服や準礼服ほど堅苦しくないきれいめなワンピースやセットアップ、フォーマルなスーツなどが適しています。
「平服=普段着」というわけではないので、Tシャツやジーパン、パーカーなどラフ過ぎる服装はNGです。
- 【参考記事】
- 結婚式の流れとマナーについて解説!
女性が会費制結婚式の服装を選ぶ際の注意点
過度にきらびやかすぎる服装は避ける
会費制結婚式では、過度にきらびやかすぎる服装は避けましょう。
一般的な結婚式よりもカジュアルな挙式であることは多いものの、あくまで主役は新郎新婦なので2人よりも目立ってしまう装いはNGです。
派手な原色やビビッドカラー、大きすぎる装飾がついたドレスなど、主役よりも注目を集めてしまうような服装は選ばないようにしましょう。
適切な服装としては、パステルカラーやくすみカラーなど上品な雰囲気の色合いであり、レースや刺繍などでさりげなく華やかさを感じられる1着です。
露出の多すぎる服装はNG
通常の結婚式と同様に、露出の多すぎる服装は控えましょう。
ひざ上10㎝以上のミニスカートや、胸の谷間・背中が大きく露出するようなドレスなどは、特に昼間の結婚式ではNGとされています。
また、ノースリーブのドレスであれば、ボレロやジャケットなどを羽織って肩を隠すことがマナーです。
ただ、夜の結婚式であれば上記のような服装がOKとされることもあるので、事前に結婚式の雰囲気やパーティースタイルなどを新郎新婦に確認しておくと安心でしょう。
黒や白一色のコーディネートは避ける
黒や白一色のコーディネートは避けることも、結婚式の大切な服装マナーです。
結婚式はお祝いの席だからこそ、ドレスや靴、バッグまで全て黒で揃えてしまうと、喪服を連想させてしまう恐れがあります。
黒のドレスを選ぶこと自体は問題ありませんが、明るい色味の羽織物やアクセサリーなどを合わせて、お祝いシーンにふさわしい装いに仕上げましょう。
一方で、白のドレスは花嫁だけが身につけられる特権なので、ゲストが選ぶのはNG。
ライトベージュやシルバーといった色合いも、光の加減などによっては白に見えてしまうことがあるので、濃い色の羽織物や小物をプラスするのがおすすめです。
爪先が隠れるヒール5cm以上のパンプスが基本
会費制結婚式であっても、一般的な挙式と同じく爪先が隠れるヒール5cm以上のパンプスが基本です。
爪先が見えるオープントゥやサンダル、スニーカーやブーツなどは避けましょう。
ただ、妊娠中の方やお子様連れの方は、ノーヒールでも問題ありません。
会費制結婚式の雰囲気にマッチするような、上品なシューズを選ぶことがおすすめです。
また、パンプスにはベージュのストッキングがマナーで、素足や黒ストッキング、タイツはNGとされているので注意しましょう。
小物選びのマナーを押さえておく
女性ゲストが会費制結婚式に参列するうえで、NGな小物は以下の通りです。
【NGなバッグマナー】
- ファーやレザーなどのバッグ
- カジュアルな印象のバッグ
- 派手な印象のバッグ
- 大きすぎるバッグ
【NGなアクセサリーマナー】
- カジュアルな印象のアクセサリー
- 主張の強すぎるアクセサリー
- 揺れるデザインのアクセサリー
- 生花や生花モチーフのアクセサリー
- 腕時計の着用
会場内には、ドレスに合わせた小ぶりなパーティーバッグを持参し、荷物が多いときはサブバッグを使用しましょう。
アクセサリーは、白パールがあしらわれた上品なデザインのものが定番です。
男性が会費制結婚式の服装を選ぶ際の注意点
迷ったときは「ブラックスーツ」
男性ゲストが、会費制結婚式の服装で迷ったときは「ブラックスーツ」を選ぶことがおすすめです。
格式の高い結婚式からカジュアルな結婚式まで適した装いなので、1着用意しておくと安心ですよ。
もし、カジュアルな結婚式に参加する場合は、ネイビーやグレーのダークスーツを選んでみましょう。
よりフォーマル感を演出したいときは、ベストを重ねるのがおすすめ。
ジャケットと同じ色合いで合わせることが基本ですが、アットホームな挙式であればグレーのベストなど色を変えてみるのも素敵です。
目立ちすぎる服装は控える
女性の服装マナーと同様に、下記のように目立ちすぎる服装は控えることが大切です。
【目立ちすぎる服装の例】
- 全身「黒」や「白」のコーディネート
- 派手な柄が入ったスーツやシャツ、ネクタイ
- カジュアルな印象のもの
カジュアルな雰囲気の結婚式であれば、淡いパステルカラーのシャツや薄いストライプ柄のスーツがOKとされることもありますが、目立ちすぎる柄物などは避けましょう。
また、ボタンで襟をシャツに留める「ボタンダウンシャツ」も、カジュアルな印象になるのでNGです。
ビジネススーツは避ける
結婚式にビジネススーツで参加することも避けるべきでしょう。
新郎新婦にとって一生に一度の特別な日だからこそ、日常とは一線を画すお祝いにふさわしい装いがおすすめです。
どうしてもビジネススーツしか用意できないときは、ポケットチーフやカフリンクスなどの小物で華やかさをプラスしてみましょう。
ただ、親族の結婚式では、ビジネススーツで参加すると浮いてしまう可能性があるので、あらかじめ家族などに相談してみてくださいね。
靴は黒の革靴が安心
男性が会費制結婚式に参加するときの靴は、どんなシーンにもマッチする黒の革靴を選ぶと安心です。
もし「おしゃれさをプラスしたい」と感じた場合は、エナメル加工のものであればつやつやと上品な輝きを加えられますよ。
つま先のデザインは、つま先近くに横一本線が入った「ストレートチップ」や、つま先に線のない「プレーントゥ」が適しています。
また、靴紐を通す「羽根」のデザインは、靴の甲の部分と一体化している「内羽根式」がよりフォーマルとされています。
【NGな靴・靴下マナー】
- スニーカー・ブーツ・サンダル
- くるぶしが出る短い丈の靴下
- 白の靴下
- 派手な靴下
- 素足
NGな小物マナーをチェックしておく
男性ゲストが会費制結婚式に参列するうえで、NGな小物は以下の通りです。
【NGなバッグマナー】
- カジュアルなバッグ
- 派手なバッグ
【NGな小物マナー】
- 黒のネクタイ
- バックルが大きいベルト
- 派手なベルト・ネクタイ・アクセサリー
- 腕時計の着用
男性の場合、手ぶらで出席する方も多いですが、バッグを持っていく場合は「革製のクラッチバッグ」がおすすめです。
また、腕時計は「お祝いの席で時間を気にしている」と思われることがあるため、着用しない方が無難かもしれません。
シチュエーション別|会費制結婚式におすすめの服装12選
結婚式場・ホテルで開催される場合
結婚式場・ホテルで開催される場合は、光沢感や厚みのある素材、またはチュールをはじめとした華やかな素材のドレスがおすすめです。
また、今回ご紹介するシチュエーションの中で最もフォーマルな装いが適していることも、押さえておきたいポイントの1つ。
ラグジュアリーな結婚式場やホテルであれば高級感のあるドレス、歴史を感じられるような会場であればクラシカルな雰囲気に合うような落ち着いた印象のドレスがぴったりです。
地味な印象にならないように、パールネックレスなどの小物を上手に活用しながら、ハレの日にふさわしい装いに仕上げていきましょう。
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ウエストにタックが入っているので細見え効果があり、そこからストンと落ちるスカートのラインが美しい。 | リーフ柄とヴィンテージ感のある凸凹の生地を組み合わせたジャガードドレスとチュールインナーのセットドレス。 |
レストラン・カフェで開催される場合
レストラン・カフェで開催される場合は、結婚式場・ホテルの挙式よりも少しカジュアルダウンしたドレスが一押しです。
きれいめのワンピースやセットアップなど、遊び心を感じられながらお祝いの日にぴったりな華やかさのあるものを選べば、きっと素敵なコーディネートが完成するはず。
「周りと被らない服装にしたい」「スカートは気恥ずかしい」という方は、パンツドレスも検討してみてはいかがでしょうか。
一方で、高級レストランで行われる場合は、結婚式場やホテルのときのようにフォーマル感を意識したコーディネートに仕上げてみましょう。
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シンプルなデザインだが身頃のフリルがポイントになり、チュールのシアー感が女性らしさを演出。 | フリルトップスは正面の着用はもちろん、斜めに着用したり、オフショルにすることもできるのでお好みの使い方ができる。 |
ガーデン・ゲストハウスで開催される場合
ガーデンウェディングやゲストハウスウェディングの場合は、その季節らしい色合いをふまえて服装を選んでみましょう。
例えば、春に開催されるのであれば花々や暖かい日差しを感じられるような、ピンクやイエローなどの明るめカラーがぴったり。
一方、秋に開催される際は、深みのあるブラウンやベージュなど、こっくりとした色合いが映えるでしょう。
また、屋外で行われる会費制結婚式の場合、温度管理ができるように羽織物を持参することもポイントです。
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フリルチュールのベストと、キャミソール型のオールインワンのイエローのセットドレス。 | 縦のラインを引き立たせるすっきりとしたIラインと、ハイウエスト切替でスタイルアップして見え、腕にかかるチュールは二の腕を自然とカバーしてくれる。 |
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トップス部分のチュールが可憐なベージュのパンツドレス。トレンドのバルーンデザインでも、ボディラインが美しく見えるよう計算されたこだわりのシルエット。 | エレガントなIラインのグリーンのチュールドレス。顔まわりを華やかに彩るボリュームのあるフリルが特徴的な一着。 |
会費制結婚式の受付の流れ
会費制結婚式の受付は、以下の流れで行っていきましょう。
- 受付担当の方に挨拶をする
- 自分の名前を伝える
- 会費を渡す
- 芳名帳に記入する
まずは、受付担当の方に「本日はおめでとうございます」といった主旨の内容の挨拶をします。
名前を伝えるときは、「新郎(新婦)の友人の〇〇と申します」と、新郎新婦のどちらのゲストなのかを伝えると親切でしょう。
次に、会費を受付担当の方に現金で手渡しします。
その後、芳名帳に自分の名前や住所を記入していきましょう。
「字が汚いから他の人に書いてもらいたいな」と感じる方もいるかもしれませんが、芳名帳には本人が記帳することがマナーとなっているので、注意してくださいね。
もし、招待状にあらかじめ名前や住所を記入しておく「ゲストカード」が入れられている場合は、記載したものを受付で手渡ししましょう。
会費制結婚式にご祝儀を用意する必要はある?
会費制結婚式では、会費以外のご祝儀やお祝いの品を用意する必要はありません。
ただ、「親しい仲だからお祝いを渡したい」という場合であれば、結婚式の別日に贈ることがおすすめです。
当日に受付の方に会費以外のものを預かってもらうのは負担になるので、日を改めた方が良いでしょう。
また、「私の結婚式ではご祝儀をもらったけど、どうしよう」とお悩みの方もいるかもしれません。
会費制結婚式の場合は、通常の結婚式よりも簡単なおもてなしになることが多いので、比べる必要はありませんが、気になるのであれば差額分を別途お祝いとして渡したりプレゼントを贈ったりしても良いかもしれません。
会費制結婚式の会費を支払う際のマナー
会費制結婚式の会費を支払う際は、以下3つのマナーを押さえておきましょう。
- きれいなお札を用意する(新札でもOK)
- 現金は直接手渡しする
- おつりが出ない金額を用意しておく
会費制結婚式では新札を用意する必要はありませんが、しわくちゃのお札ではなくできるだけきれいなお札を用意するようにしましょう。
受付では会費を直接現金で渡すのがマナーです。封筒に入れたまま渡すと取り出しの手間がかかるため注意しましょう。
お財布から直接現金を出すことに抵抗がある場合は、あらかじめ会費を封筒に入れておき、受付の時点で封筒から取り出して手渡ししてみましょう。
また、受付ではおつりの用意がされていることも多いですが、万が一のためにおつりが出ない金額を用意しておくとスマートに支払うことができますよ。
まとめ
今回は、会費制結婚式の概要、会費制結婚式における服装のマナー、男女別の服装を選ぶときの注意点など下記4点について解説しました。
- 会費制結婚式の概要
- 会費制結婚式における服装のマナー
- 【男女別】服装を選ぶときの注意点
- 【シチュエーション別】会費制結婚式におすすめの服装10選
会費制結婚式の服装は、基本的に通常の結婚式と同じもので間違いありません。
ただ、「平服でお越しください」と記載されている場合やアットホームな会場で開催される場合は、カジュアル要素を取り入れたワンピースやセットアップ、パンツドレスを検討してみてください。