夫婦宛や家族宛など、連名での結婚式招待状をもらった時、返信はがきはどのように書けばいいのでしょうか。ここではその疑問を解決するために、まず結婚式招待状の返信はがきについての基本マナーや、夫婦宛・家族宛それぞれの連名招待状の返信はがきの書き方について詳しくします。招待状が連名か確認する方法やインキの色をはじめとした書き方マナーはもちろん、返信に添える一言のメッセージ文例や、出席で返信していたのに急遽出勤できなくなってしまったときの適切な対応についてもご紹介しますので、参考にしてください。
目次
連名の結婚式招待状が届いたら3日以内に返信しよう
それでは、結婚式の招待状を受け取った直後に意識したい基本マナーを確認していきましょう。結婚式の招待状は、できるだけ早く返信するのがマナーです。出席者数が確定していないと、席割や予算など見通しがつかないままになってしまい新郎新婦を悩ませてしまうため、なるべく受け取ってから3日以内の返信を意識しましょう。
遅くなってしまった場合にも、1週間以内には返信はがきを投函しましょう。「つい忘れていて、1週間経ってしまった」というときには急いで投函するのはもちろんのこと、その前に電話でお詫びをし、口頭で「出席できる」など伝えておくと相手のためになります。
ただし欠席するのであれば、あえて返信の時間をかける方がいいという考え方もあります。あまりすぐに「欠席します」と伝えてしまうと、日程調整もしない=出席する気がはなからないととらえられてしまうためです。
あまり待たせすぎてしまうのもよくないものの、一週間程度置いてから返信するとよいでしょう。予定を立てるのに時間がかかってしまうときは、返信はがきを出す前に電話やメールで「◯日頃には予定を立てられると思う」とお詫びとともに一報入れておきましょう。
結婚式の招待状が連名かどうか確認するには?
結婚式の招待状が個人に向けて送られているのか、連名なのか確認するためには「宛名」に注目してみましょう。宛名欄に一人の名前しか記載されていないときは、個人向けの招待状と判断できます。
それに対し、夫婦の名前が両方記載されているのであれば、夫婦連名の招待状となります。新郎新婦が「ご主人のみと面識があるものの、夫婦で参列してもらいたい」と考えている場合には「御奥様」「奥様」「令夫人」といった言葉が添えられています。
さらに、お子さんの名前や「御家族様」「ご家族様」という記載があるときには、夫婦だけでなく家族そろって招待されています。返信を書くときにも、招待された全員が出席できるのか明記してください。
連名の結婚式招待状が届いた場合の返信マナー7つ
結婚式招待状をもらった場合、その返信はがきを書く際には以下「7つ」の基本マナーを守ることが大切です。
- 筆記用具は毛筆や筆ペン・万年筆などが好ましいが、なければペンやボールペンを使ってもかまわない。ただし鉛筆はNG。
- 筆記用具は黒色または濃紺のインクのものを使うこと。カラフルな色や、不祝儀を連想させるグレーの使用はNG。
- 出席の場合「御出席」の「御」の字を二重線で消したうえで出席に○をして、「御欠席」を二重線で消す。欠席の場合はその逆。
- 「御住所」の御の字および「御芳名」の御芳の字も二重線で消す。
- 「絶える」や「切れる」といった忌み言葉や「たびたび」、「いろいろ」といった重ね言葉の使用は避ける。
- お祝いのメッセージには句読点を入れず、スペースや改行などで代用する。(句読点には文章を切る・終わらせるという意味が含まれており、使わないのが一般的)
メッセージを書き損じてしまった場合は修正液や修正テープは使わず、書き損じた部分を二重線で消す。 - はがき表面の新郎新婦の名の下にある「○○行」の「行」の字を斜め二重線で消し「○○様」に宛名を書き直す。
これらは連名招待状であるかどうか関係なく、結婚式招待状の返信はがきのすべてに共通する基本マナーですから、まずはこれらを守るよう心がけましょう。
夫婦宛て連名招待状の返信はがきの書き方
夫婦あてに連名の結婚式招待状をもらった時は、返信はがきの名前欄に夫婦2人の名前を書きましょう。
夫、妻の順で書き、苗字を書くのは夫の分だけでかまいません。
「新郎新婦が夫とのみ面識があり妻とは面識がなく、招待状の妻のあて名を『御奥様』『奥様』『令夫人』としてきた」という場合も、返信はがきには妻の名前をきちんと書きましょう。
出席の項目に◯をつけるときには、「出席」の前に「慶んで」、後ろに「させていただきます」と添えるとさらに丁寧になります。
そしてお祝いのメッセージには「夫婦そろって喜んで出席させていただきます」というひと言を添えるのがおすすめです。
夫婦のどちらかが欠席する場合の書き方
夫婦のどちらかが結婚式を欠席する場合は、返信はがきの名前欄には出席する夫もしくは妻の名前だけを書きましょう。
そしてお祝いのメッセージには「あいにく夫は所用のため 妻の○○のみ出席させていただきます」などといった形で、片方が欠席する旨を伝えるひと言を添えておきましょう。
夫婦のどちらも欠席する場合の書き方
夫婦2人とも結婚式を欠席する場合は、欠席に○をしたうえで名前欄には夫婦2人の名前を書きます。
「欠席」の文字の前には「残念ながら」、後ろには「させていただきます」と書き足すことでさらに丁寧な印象になります。
お祝いのメッセージには「あいにく先約がございますので 残念ながら欠席させていただきます」などという形で、欠席の旨を伝えておわびする言葉を加えておきましょう。
家族宛て連名招待状の返信はがきの書き方
家族あてに連名の結婚式招待状をもらった時は、返信はがきの名前欄に、出席する家族全員の名前を書きましょう。
名前を書く順番は、夫、妻、子の順です。こちらも夫婦あてのケースと同様で、苗字を書くのは夫の分だけでかまいません。
招待状のあて名に家族全員の名前が書かれておらず「御家族様」と書かれてきた場合も、返信はがきには出席する家族全員の名前を書くのがマナーです。席次表づくりをスムーズにしてもらうためにも、このマナーは守りましょう。
お祝いメッセージには「家族そろって喜んで出席させていただきます」といったひと言を添え、家族一同でお祝いする旨を伝えます。
家族の誰かが欠席する場合の書き方
家族の誰かが結婚式を欠席する場合は、返信はがきの名前欄には出席する家族の名前だけを書きましょう。たとえば「子だけが欠席」という場合は夫婦の名前を書き、「夫のみが出席」という場合は夫の名前だけを書く、という形です。
そしてお祝いのメッセージには「あいにく妻と娘は所用のため 夫の○○のみ出席させていただきます」などといった形で、誰が出席して誰が欠席するのかがわかるひと言を添えておきましょう。
家族全員が欠席する場合の書き方
家族全員が結婚式を欠席する場合は、欠席に○をしたうえで名前欄には招待された家族全員の名前を書きます。
お祝いのメッセージには「あいにく都合がつきませんので残念ながら欠席させていただきます」などという形で、欠席の旨を伝える言葉を添えておきましょう。
結婚式の招待状に添えるメッセージ文例
結婚式の招待状に返信するときは、気持ちを込めた一文を添えましょう。
かしこまった文面とくだけた文面のどちらがよいかは相手との関係によっても変わります。結婚式という場だからこそ丁寧な表現を心がけることも大切ですが、身内や友人のように身近な人なら「結婚式を楽しみにしている気持ち」「出席できないことを悔やむ気持ち」が伝わるよう、あえてカジュアルな表現を使っても構いません。
どんなメッセージなら自分の気持ちを新郎新婦へお伝えできそうか、よく考えてみましょう。
出席する場合のメッセージ文例
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「このたびはご結婚おめでとうございます
お二人の大切な門出に立ち合わせていただけることうれしく思います
家族そろって慶んで出席させていただきます」
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「このたびはお招きいただきありがとうございます
慶んで出席させていただきます
末永いお幸せをお祈り申し上げます」
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「ご結婚おめでとうございます
お招きいただきとても光栄です
私も家内もお二人の晴れ姿が見れることとても楽しみにしています」
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「ご結婚おめでとうございます
私も主人も●●ちゃんの晴れ姿を今からとても楽しみにしているよ
忙しい日が続くと思うけど体調に気を付けてね」
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欠席する場合のメッセージ文例
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「この度はご結婚おめでとうございます
どうしても都合がつけられず欠席させていただきます
末長いお幸せを心よりお祈りしております」
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「ご結婚おめでとうございます
出産を間近に控えているため参加できずとても残念です
おふたりの結婚式が素敵なものになりますようお祈り申し上げます」
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欠席メッセージには、欠席理由を添える必要は基本的にはありません。
しかし、もし欠席の理由が明確な場合は、理由を添えて返信しても構いません。
家族の誰かが出席、ほかの誰かが欠席する場合のメッセージ文例
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「ご結婚おめでとうございます
今回はどうしても細君の都合がつけられず夫 ●●一人で慶んで出席させていただきます
お二人の大切な日を楽しみにしています」
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「お招きいただきありがとうございます
子どもの予定があわず夫婦二人で慶んで出席させていただきます
お二人の末永いお幸せをお祈りいたします」
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「この度はご結婚おめでとうございます
あいにく夫は所用のため 妻の●●のみ出席させていただきます
お忙しい日が続くと思いますがどうぞご自愛ください」
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「ご結婚おめでとう
私と息子と娘三人で出席させていただきます
出席したがっている主人の分も●●ちゃんの晴れ姿をたくさん写真におさめるね」
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出席する予定が、返信後に行けなくなったときは?
結婚式の日取りが近づいてきたとき、もともと参加予定だったのに難しくなってしまうこともあるのでしょう。その際は、なるべく早く参加できなくなったことを伝えるようにしましょう。
連絡は、直接新郎新婦のもとへうかがって伝えるか、電話で伝えるようにしてください。
可能な範囲で欠席の理由を伝えた上で「行きたかったけれど残念」、「一度参加と伝えたのに申し訳ない」という言葉を添えましょう。欠席理由が身内の不幸など、デリケートな話題を含むのであれば無理に理由を伝える必要はありません。
キャンセル時にはご祝儀を用意した方がいい?
直前キャンセルの場合、新郎新婦はすでに予定通りの人数を迎えるつもりで食事や引き出物の準備をしています。
式場やプランによっては、すでにキャンセルできなくなっている、もしくはキャンセル料を請求されている可能性があります。そのためキャンセルであっても、ご祝儀を現金書留で送る、もしくは別日に会う予定を立てて直接お渡ししてください。
1〜2週間ほど前のキャンセルならお渡しする予定だったご祝儀の半額、1週間前?当日ならご祝儀の全額を用意しましょう。
当日キャンセルしなければいけないときは?
できる限り避けたいものですが、急用によってどうしても当日キャンセルしなければいけなくなったときには、新郎新婦ではなく会場へ直接欠席の連絡をしましょう。式当日は新郎新婦も準備に追われてあわただしく、個人の連絡を受ける暇がありません。
会場へ連絡するときには、お詫びの気持ちを込めて電報を贈ることで、「お二人のお祝いをしたい」という気持ちだけでもお伝えでき、丁寧な印象となるでしょう。
その上で、後日改めてお詫びとご祝儀のお渡しを検討しましょう。都合がつかなければ現金書留でも構いませんが、できるだけ顔を合わせるようにしたいものです。
【まとめ】 連名の結婚式招待状を貰ったら出席・欠席がわかりやすい返信を!
今回は連名の結婚式招待状の返信はがきの書き方について、いろいろなケースを想定して説明してきましたが、どのケースにも共通する基本ルールとして挙げられるのが「誰が出席するのかがひと目でわかるようにする」というものです。
名前欄の記入を間違えないようにするだけでなく、お祝いメッセージにも、誰が出席するのかがわかるひと言を添えるよう心がけましょう。