皆さんは「オケージョン」という言葉を聞いたことがありますか?
わかるようでわからないオケージョンという言葉は、知らないままでいると大事な場面で恥をかくことになってしまうかもしれません。
そこで今回は、オケージョンの言葉の意味や具体例、使い方を解説した上で、オケージョンに最適な服装について紹介します。
目次
オケージョンとはどういう意味?オケージョンの具体例と使い方
オケージョンとは英語の「occasion」のことで、「特別な出来事」「行事」「祭典」「儀式」「機会」などの意味で用いられます。
「TPOをわきまえる」という言葉は有名ですが、そのTはTime・PはPlace・OがOccasionです。
日本では、オケージョンが英語の「scene(シーン)」に近い形で使われることもあります。
結婚式や入学式、パーティーや式典など、日常的にはあまりない特別な行事がオケージョンに該当します。
オケージョンという言葉は、「オケージョン用にドレスを購入した」「オケージョンに最適」といった具合に用います。
ファッション業界では「オケージョンシーン」「オケージョンスタイル」「オケージョンアイテム」といった使われ方をすることもあります。
オケージョンとフォーマルとの違いは?
上記のような「結婚式や入学式、パーティーや式典」といったシーンでは、いわゆる「フォーマルスタイル」をイメージをする人も多いのではないでしょうか。
フォーマルとはスーツやドレスのような、格式の高いイベントでも着用される服装のことです。
しかしフォーマルの中にもいくつかの種類があり、「フォーマルといえばこんな服装」、「フォーマルであればよい」というわけではありません。
まず「モストフォーマル」「正礼装」と呼ばれるものは、フォーマルの中でももっとも位が高く皇室の方が着用する服装であることが特徴です。
それに対し、もう少し日常に近しいスタイルが「セミフォーマル」「準礼装」と呼ばれる服装です。結婚式に招待されたゲストが着用するドレスなどの服装は、セミフォーマルに分類されます。
さらにカジュアルに近いスタイルに「インフォーマル」、「略礼装」と呼ばれる服装もあります。きれいめなワンピースのように、フォーマルの中では比較的固くなりすぎないスタイルを指します。
もともと「正式」、「公式」を指すフォーマルというワードは、幅広いシーンに使える言葉です。
それに対して「オケージョン」は、「結婚式」、「入学式」といった行事や場面そのものにフォーカスした言葉と言えます。
つまり「フォーマル」という大きな枠組みの中に「モストフォーマル」や「セミフォーマル」といった種類や「オケージョン」が存在していると考えてよいでしょう。
とは言えファッション業界では、「フォーマル」と「オケージョン」はほとんど同じような意味で使われています。
さらに「オケージョン」の中にもいくつかの種類がありますので、あわせて覚えておくとよいでしょう。
覚えておきたいオケージョンの3種類
実はオケージョンは、その場面によって3つの種類に分類されます。
それぞれの違いを理解しておくことが、最適な服装選びには欠かせません。
ソーシャルオケージョン
Social occasion(ソーシャルオケージョン)は社会的な行事を意味し、結婚式・お葬式など、礼節が求められる行事を指します。
後述しますが、ソーシャルオケージョンは、もっとも格式のある行事を指すことが多く、服装は正装・準正装が最適と言われます。
オフィシャルオケージョン
Official occasion(オフィシャルオケージョン)は、仕事の制服・社会人のスーツ・学生であれば制服を着る機会を指します。
置かれている立場や、就いている仕事は人によりさまざまです。それぞれが置かれた立場・仕事を意識すべき場面を、オフィシャルオケージョンと呼びます。普段の生活に、密接に関係しているオケージョンとも言えるでしょう。
プライベートオケージョン
Private occasion(プライベートオケージョン)は、他のオケージョンに比べるとラフなイメージです。
例えば、ホームパーティーなど、個人的に参加する行事などはプライベートオケージョンにあたり、自分が過ごしやすい服装をすれば良いというのが一般的です。
もちろん、場所や時間などを考慮する必要はありますが「プライベートオケージョンで」と言われた場合には、カジュアルな服装で問題ないでしょう。
ソーシャルオケージョンに最適な服装の選び方
先述した通り、ソーシャルオケージョンは冠婚葬祭など、格式の高い行事のことを指します。
そのため、女性の場合にはアフタヌーンドレス・ワンピーススタイルなどの「正装」、セミアフタヌーンドレス・カクテルドレスなどの「準正装」と言われる服装が最適です。
ただし、オケージョンだけでなくTPOのT・Pの部分も併せて意識することも必要です。
行事の時間・場所などを考慮しつつ、オケージョンに合った服装を選びましょう。
また、正装と言っても(お葬式でドレスや、結婚式に喪服が不適なように)それぞれのオケージョンで選ぶべき服装は異なります。
時期に最適なドレスを選ぶのも大事
結婚式を行う時期によっても、最適なドレスは変わります。
例えば、次のようにドレスのカラーやデザインを変えてみるのもいいかもしれません。
- 春なら花柄のデザインや淡いイエロー、ピンク系のドレス
- 夏なら爽やかさを感じさせるブルー系のドレス
- 秋ならブラウンやネイビーなどシックなドレス
- 冬ならグリーンやボルドーのドレスやベロア素材のドレス
このように、カラーやデザインに注目するとマッチしたドレスを見つけやすくなります。
オケージョンシーンは小物選びも気を抜かずに
オケージョンではドレスだけでなく、バッグや靴、アクセサリーなどの小物類にも最適なものを選びましょう。
基本的にはドレスと同様に、黒やネイビー、シルバー、ベージュ、ゴールドといった上品さや華やかさを感じさせてくれるデザインが適切です。
革素材、ファー素材、毛糸素材、麻素材のアイテムはカジュアルととらえられる可能性が高いので避けたほうが無難です。
アクセサリーについては、あまりに大きすぎるデザインは避けてさりげないものを選んでください。
派手な色味の目立つものよりは、シルバーやゴールドの華奢なデザインが適切です。
足元は上品なデザインでヒールのあるものが◎
足元もドレスやほかの小物と同様に、黒やネイビー、ベージュといった落ち着いたカラーのパンプスを合わせます。
オケージョンシーンでは、フォーマルな印象を引き立ててくれるヒールのある靴が最適です。
ローヒールはどうしてもカジュアルな印象になってしまうため、だいたい5センチ?7センチ程度のヒールがあるとよいでしょう。
ただし妊婦さんの場合は、ローヒールでも構いません。
無理をしてヒールのある靴を履き転倒してしまった……なんてことのないよう、十分注意してください。
シーン別に解説!オケージョンのマナーとは?
オケージョンスタイルでは、それぞれにマナーがあります。シーンごとに解説していきますので、参考にしてくださいね。
「結婚式」の場合
結婚式にお呼ばれしたとき意識したいのが「あくまで主役は花嫁さんである」ということです。
花嫁さんのための色とされている白でコーディネートや、花嫁さんよりも目立つデザインのファッションは避けてください。
また、過度なお肌の露出も適切ではありません。
「式典」の場合
ホテルで行われる式典や、子どもの卒業式・入学式というシーンでは、フォーマルな印象の服装が求められます。
スーツなど、ジャケットを羽織れるスタイルで臨みましょう。
また、写真撮影が行われることが多いことから、顔を明るくみせてくれるカラーを意識的に選ぶのも大事です。
子どもの卒業式・入業式では、スーツの中でも雰囲気を変えることを意識してください。
卒業式ではブラックなど落ち着いたカラーのスーツ、入学式は爽やかで明るいカラーのスーツを合わせるとよいでしょう。
「同じスーツしか持っていない」というのであれば、入学式ではコサージュを飾るなどの工夫をするだけでも華やかな印象になりますよ。
「パーティー」「祝賀会」の場合
パーティーのようにめでたい場、華やかな場では、服装も明るく華やかなものがおすすめです。
爽やかなカラードレスなど華やかなデザインを選んでください。
もちろんネイビーやグレーといった落ち着いたカラーでも構いませんが、その場合は地味になりすぎないようおしゃれな柄やデザインを意識するとよいでしょう。
- 【参考記事】
- ドレスコードを簡単解説
オケージョンのコーディネート集
ここからは、具体的にオケージョンにおすすめなドレススタイルをご紹介していきます。
上品でシックなカラーのオケージョンドレス
「上品さ」「落ち着き」を感じさせたいときにおすすめなのが、ブラックやネイビー、ダークブルーやダークグリーンといったシックなカラーのドレスです。
落ち着いたカラーでも、デザイン性の高いドレスであればオケージョンシーンにぴったりの華やかな雰囲気になります。
レース素材が使われているドレスや、シルエットの美しいドレスを選びましょう。
上品なシアー感のあるレーストップスにふんわりとしたスカートがラグジュアリーな黒のドレス。 | ハイネックと太めのカフスがポイントのグレイッシュダークグリーンのドレス。 |
鮮やかでカラフルなオケージョンドレス
パーティーやお祝いなどのシーンでは、鮮やかなカラーのオケージョンドレスがおすすめです。
ベージュなどやわらかい色味のドレスなら、フェミニンな雰囲気も引き立ててくれるでしょう。
ドレスの素材感も印象を変えてくれるポイントとなり、光沢のある素材感ならますます華やかなイメージになりますよ。
柔らかなベージュの裏地に光沢のある刺繍入りのチュールを重ねた一着は、存在感のある華やかな雰囲気に。 | ヘルシーな色気が感じられるバックコンシャスデザインと甘すぎない花柄レース、長め丈のタイトスカートは、そのディテール一つ一つに大人っぽいこだわりが感じられる。 |
リッチな印象になる総レースのオケージョンドレス
美しいレースがたっぷり使われた総レースのドレスも、オケージョンシーンにぴったりです。
レースの袖やスカートなら、お肌の露出を抑えながらほどよい透け感も演出してあかぬけた印象を引き立ててくれるでしょう。
軽やかなレースの質感が女性らしさを演出してくれるので、上品さとフェミニンな雰囲気の両方が手に入ります。
深みのあるグリーンは魅力的で、落ち着き感があり凛とした雰囲気にしてくれる。 | レースの上からプリントを施したイエローのドレス。柄は立体的に見え、上品で他にはないデザイン。 |
クールなパンツタイプのオケージョンドレス
古くから格式の高い場では「女性のフォーマルスタイル=スカート」とされてきましたが、近年ではパンツスタイルも認められてきています。
パンツドレスは、クールで凛とした雰囲気を引き立ててくれるのでスカートスタイルとは一味違った雰囲気に見せてくれるでしょう。
ほどよく肌見せしてくれるデザインなら、ドレスならではのフォーマルなスタイルを実現してくれます。
キャミソールタイプのオールインワンパンツに繊細なレースのブラウスがセットになった黒のドレス。 | 袖下はボタンの開閉が可能なデザインで、ボタンをあけるとスリーブスリットのシルエットも楽しめる。 |
オケージョンドレスならレンタルがおすすめ
このようにオケージョンスタイルは、参加するパーティーや式典の内容を踏まえてシーンに合った服装を選ばなければいけません。
そうは言っても、さまざまなイベントのたびに新しいドレスやスーツを用意するのは大変ですよね。
イベントが立て続くタイミングなら着回しもできますが、そうでないならせっかく用意した服装も一度着ただけでタンスのこやしに……ということになってしまうかもしれません。
- 【参考記事】
- レンタルドレスを利用するメリットとは
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